【ザ・ノンフィクション】僕がALSの利用者さんから学んだこと。

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ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者から学んだこと

私がALS患者と関わって、不思議に思ったことを記事にします。興味ある方は読んでいただけると幸いです。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)とは?

手足の筋肉や呼吸に必要な筋肉が機能しなくなり、全身が動かなくなる病気です。

しかし、筋肉そのものには異常がなく筋肉を動かす神経(運動ニューロン)だけが障害を受ける病気です。脳や五感、内臓機能などは正常です。

 

原因は神経の老化と関連があることがわかってきましたが、論理的な結論は出ていません。SOD1という酵素の遺伝子に異常が見つかり遺伝性だと言われています。

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65歳男性、ALS歴20年

障害者施設で彼と出会いました。

彼が利用する個室に初めて入った時の事です。異様な空気感を感じたのを今でも覚えています。

 

彼は気管切開術を受けており、気切から人工呼吸器を装着しています。

自分で呼吸することはもちろん、体を動かすことが出来ません。唯一動かせるのは眉間とこめかみだけでした。

彼のこめかみにはセンサーが付いていて、スタッフを呼ぶときはこめかみを動かしセンサーに感知させてナースコールを鳴らします。またこめかみと目線でパソコンを操作しています。

 

異様な雰囲気と言いましたが、今は丸くなったようです。以前はもっと凍り付いた空気感を出していたそと昔からいるスタッフは言っています。さらに自分の意図が伝わらないスタッフは本名でSNSに発信されたりクレームの手紙が来たそうです。

 

クリアパネル(文字盤)に平仮名を書き、クリアパネル越しに彼の目線を追ってコミュニケーションをとりました。

 

初めて私が文字盤で関わった時は「鼻がかゆい」でした。

彼は頭はしっかりしている。
五感もある。
しかし、体が動かせない。
顔を掻くにも人を呼ばなければならない。

そんな状況で20年もの月日を過ごしてきた。

 

いったいどんな思いでいるのでしょうか?

先日神経難病の日本人がスイスで安楽死を遂げました。とても感慨深い事例です。

もし自分だったら寝たきりの状態に耐えられるのか?
動かせない辛さは計り知れないと思います。

 

ALSの不思議

ALSの患者をみて思うのは、なぜかせん妄にならない。そしてVAPを起こさない事です。

彼は20年間で1、2回しか肺炎になっていないそうです。その施設のスタッフの対応を見ているとVAPバンドルがお世辞にも出来ているとは思えません。もっと言えば呼吸器の知識さえ危ういのです。

この2つの何故?は未だに解明できません。もしわかる人がいれば教えていただきたいと思います。

 

 

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